トマソン

現場近くを歩いていたら久々に見事なトマソンを発見しました。
トマソンとは赤瀬川原平氏らの発見による芸術上の概念で、不動産に付着する無用の長物のことです。語源は元読売巨人軍の外人助っ人のトマソンで、この巨人軍のトマソンが前評判の割に全く役に立たなかったため、無用の長物のことをトマソンと言うようになったそうです。今では、そこら辺の路上を歩いて発見をする面白いものを全般的に路上観察学と言うようにもなっているらしく、興味のある方は「路上観察学入門」(筑摩書房)を読んでみてください。
     
今回の物件は住宅の2階と空とをつなぐ玄関ドアです。ご丁寧にポストとインターホンまで付いています。以前は2階が賃貸で外階段が設置してあったと思われますが、改築により内部に階段を設置した為に外階段を取り外し、2階の玄関だけが残ってしまったのかと私なりに想像しました。普段、何気なく歩いている街の中にもこういった視点で見ると面白い物が転がっていて、また何故そんな物があるのかを想像するのも楽しいです。また、何か見つけたらご紹介します。(萩原)